トリコモナス症はトリコモナス原虫に感染されることによって発病する性病の一種です。
トリコモナス原虫に感染した場合の対処法としては、フラジールやハイジシンによる治療があります。
フラジールはメトロニダゾールを主成分とする薬で、ハイシジンはチニダゾールを主成分とする薬です。
古くからトリコモナス症の第一選択薬とされてきたのはフラジールであり、フラジールには内服錠の他に膣に直接有効成分を作用させることができる膣錠もあります。
ハイシジンはチニダゾールを主成分としていますが、このチニダゾールはハイシジンのメトロニダゾールとほとんど同様の化学構造を持っており、作用機序、効果ともほとんど同じです。
つまり、両薬ともにトリコモナス症に対する特効薬として位置づけられています。

フラジールもハイシジンもトリコモナス原虫に対して殺虫的に作用します。
トリコモナス原虫がいなくなれば、それに伴う不快な症状もなくなります。
両薬ともに原虫のDNAの二重鎖を切断し、機能障害を起こすことによって分裂増殖を抑制します。
一般的な抗生物質とは作用機序が異なるため、トリコモナス症の他にも、嫌気性菌による細菌性の膣炎にも効果が期待できる薬です。

トリコモナス症は主に女性の膣や尿道にトリコモナス原虫が感染することによって起こる性病です。
これによって外陰部の痛みやそう痒、排尿時の不快感、悪臭を放つ泡立ったおりものといった症状があらわれます。
これは膣内部で炎症が生じていることによって引き起こされる症状です。
そのため、トリコモナス症を効率的に治療する際には、女性の場合、膣錠を用いて治療を治療を行った方が効果的です。
もちろん、感染が体の深部にまで進行しているような場合には、膣錠よりも内服薬タイプの治療薬を用いることもできます。

病状や治療目的によって服用方法は異なるため、用法・用量は医師からの指示通りにすることが大切です。
通常、トリコモナス症の治療にあたっては治療薬を10日間程度服用することが多いです。
ただし、自分の判断で途中で治療を止めてしまうと再発の可能性があります。
症状が無くなったと思っても、治療を継続し、慎重に経過を観察することが大切です。

トリコモナスは女性の症状の方が強く出る

トリコモナス症の症状は女性の方が強く出る傾向があります。
その理由はトリコモナス原虫が増殖しやすい環境が女性の体内に存在するからです。
トリコモナス原虫はグリコーゲンを活発に消費して活動するため、糖・グリコーゲンが多く存在する性的に成熟した女性の膣に好んで寄生します。
そのため、男性よりも女性の方が感染の可能性も高く、トリコモナス原虫が膣内で増殖した結果として強い炎症症状を引き起こすようになります。

男性の場合、主に尿道に感染しますが排尿時に自然に流されて自然に治癒することもありますが、女性の場合その可能性はほとんどありません。
女性の症状としては、外陰部のそう痒や灼熱感を感じ、悪臭の強い黄緑色の泡立ったおりものが出るようになります。
おりものの症状は特徴的で、悪臭を伴う黄色膿性あるいは白色漿液性のおりものが出るようになり、泡沫を伴うことが特徴です。
ただし、男女ともに自覚症状がないことも多いことため注意が必要です。

症状がないからと言って放っておくと重症化する危険もあるため、感染に気づいたらできるだけ早く治療を行うようにすることが大切です。
治療を開始して症状がなくなったとしても治療をすぐに止めてはいけません。
なぜなら、トリコモナス原虫そのものがいなくならない限り、トリコモナス症を再発する可能性があるからです。
厳重に経過観察を行いながら一定期間は治療を続けるようにして、再発しないように心がける必要があります。

トリコモナス症の代表的な治療薬は、フラジールやハイシジンです。
内服薬もありますが、女性の場合は膣に直接薬剤を挿入する膣錠タイプもあるので効果的にトリコモナス原虫を殺虫することができます。
治療薬を用いて治療を行う際には注意事項をよく読み、用法用量を守って正しく使用することが大切となります。